『帆掛け茶臼（ほかけちゃうす）』は騎乗位のアレンジの一つとして48手に数えられていますが、その姿勢はどちらかというと対面座位のバリエーションに近いです。

48手では騎乗位を茶臼に見立てたことに由来します。帆掛け茶臼は女性の片足を男性の肩に乗せるシルエットから、女性を帆に見立てて足を男性の肩に乗せる様子が帆掛けに見えることから名付けられたのではないかと考えられます。

帆掛け茶臼は男性の上に女性がまたがる騎乗位のようでもあり、対面して男性主導でピストンを行い、女性は体をななめ後ろに倒した正常位のようでもあり、見た目は対面座位のようでもあるファジーな体位。

女性の片足を男性の肩に乗せているため、ピストンは男性主導です。男性は女性の下半身との密着感が高く、深い挿入もできます。そして男性の目線からは結合部がよく見えて刺激的。

女性の上半身は後ろ手をついて支え、下半身は男性の体に支えられるので、ベッドとの接着面がとても少ない体位です。 そのためペニスの感触に集中しやすく、ピストンのたびに体全体が揺さぶられるため、激しいセックスをしているかのような錯覚を覚えるでしょう。

オーソドックスな騎乗位や正常位、対面座位のやり方は下記のページで紹介しているので、是非その違いや特徴をチェックしてみてくださいね。

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帆掛け茶臼はまず、男性が仰向けになります。女性が男性に向かい合う形で、男性の腰の上にしゃがみ込みペニスを挿入して騎乗位の姿勢に。

このとき女性は両脚を伸ばした状態になって、片足を男性の肩のあたりに添えて、もう片足は軽く開きましょう。

次に男性が女性の腰を抱えながら体を起こし、女性は体を後ろに倒すと同時に、両手を後ろについてバランスをとります。女性の片足が男性の肩にかかった状態になれば、帆掛け茶臼の姿勢になります。

帆掛け茶臼の姿勢で、女性の両脚を男性の肩にかければ『獅子舞（ししまい）』の姿勢になります。帆掛け茶臼と獅子舞の違いは、女性の片足が男性の肩に乗っている対面座位が帆掛け茶臼。そして、女性の両脚が男性の肩に乗っている対面座位が獅子舞です。

獅子舞は女性の柔軟性と上半身を支える筋力、男性は女性の下半身を支える筋力とピストンを続ける体力が必要な上級者向けの体位。帆掛け茶臼は女性の片足がベッドにつくので、獅子舞のメリットを残したまま負担の軽い体位ですが、お互いに負担のかかる体位であることには変わりなく、中級者向けの体位と言えそう。

帆掛け茶臼は前戯からの流れには向きません。他の体位から帆掛け茶臼に移行するのが現実的。

例外的に顔面騎乗をしたクンニリングスの『岩清水（いわしみず）』からなら帆掛け茶臼の姿勢になれます。

正常位、騎乗位、対面座位からであれば帆掛け茶臼に移行しやすいので、セックスのアクセントに取り入れると効果的。

他の48手の流れからなら

こちらの体位ならペニスを挿入したまま帆掛け茶臼に移行できるでしょう。もちろんその逆も。

帆掛け茶臼の姿勢になってペニスを挿入するのは、ちょっと無理があるかも。いったん騎乗位の姿勢になってから、帆掛け茶臼の姿勢になった方が良いでしょう。

帆掛け茶臼はピストンのストロークによる快感よりも、深い挿入感でペニスが膣の中にとどまり、小刻みに動くことで得られる快感を楽しむのに向いています。

男性はかかとで踏ん張って、両ヒザを屈伸させることで腰を前後に動かしてピストンします。お尻がベッドに擦れるので、床や敷き布団の上でピストンをしようとすると上手に腰が前後できず、身動きが取りにくいでしょう。

おすすめはナイロンやシルクのような、滑りの良いシーツの上で帆掛け茶臼をすること。男性のお尻ごとシーツが動いてくれるので、腰の前後運動が楽になりピストンをしやすくなります。

ラブホテルのベッドには滑りの良いシーツが使われていることが多いので、ホテルを利用の際にはぜひ試したい体位です。

女性はピストンによって揺さぶられる体を両手で支えて、バランスをとりながら男性に体を預けましょう。

帆かけ茶臼をすると、「上手に動けない…」と悩む方もいるかもしれません。そのような場合、挿入の角度を調整することで改善できる可能性があります。実は膣口の位置がお腹側にある人もいれば、お尻側にある人もいます。

下記記事を参考に自分の膣口の位置を把握すれば、帆かけ茶臼中にピストンしやすい角度が見つかるかもしれませんよ。

下付きの膣、上付きの膣は位置や角度で判別できる！上つきか下つきかでイキやすい体位に違いも | 夜の保健室

ピストンのしにくさが帆掛け茶臼の難点。そんな難点を克服するアレンジ方法を1つ紹介。

帆掛け茶臼の姿勢になったら、女性は後ろ手をついて上半身を支えるのではなく、両手を男性の首に回して抱きつくような姿勢になります。

こうすると二人の顔が近づき、恥ずかしさとともに唇を奪いたくなる衝動に駆られてしまうかも。女性が男性に抱きつくと、男性は両手で女性の腰を支える必要がなくなって、男性が後ろ手をついて激しいピストンを繰り出せるようになります。

上半身は抱きついたままなので体の密着感が高まり、ピストンのストロークも長くなるので通常の帆掛け茶臼に比べて強い快感が得られます。

そのかわり、女性にはかなりの柔軟性が必要に。男性も女性の全体重を支えつつ腰を上下に突き上げる強靭な筋力が必要になるので、こちらのアレンジはセックスの上級者向けになります。

帆掛け茶臼では女性が男性を愛撫することはできません。逆に男性が女性を愛撫するにはいくつか方法があります。

男性は片手で女性の乳房、乳首、クリトリスを挿入したまま刺激。肩にかかった女性の片足を抱きしめて体を密着させるだけでも、女性にとっては愛撫そのもの。

少し横を向けば目の前には女性のヒザがあるはず。ヒザに軽くキスしたり、唇をはうように愛撫すると、女性にライトな快感を与えることができます。

女性の体を堪能しようと求めてくる男性の姿は、女性にとって母性をくすぐります。ヒザやふともも、背中などあまり愛撫されない部分への愛撫は、体全体を愛されている実感があるので幸福感や安心感で満たされます。

帆掛け茶臼は女性が後ろ手をつくので、女性の上半身が浮いた状態です。激しいピストンをしにくい体位ではありますが、男性の動きしだいでは女性が大きく揺さぶられ、バランスを崩してしまうかもしれません。

女性の後頭部がベッドフレームにぶつかったり、腕をひねってしまわないよう、男性は女性の負担になるような激しい動きには気をつけましょう。

帆掛け茶臼は男性主導の体位。女性は後ろ手でバランスをとることに徹するしかありません。

それにも関わらず、男性は空いた手で女性の敏感なところを刺激してくるようなイタズラに耐えなければなりません。

でもそれは、むしろ望むところ。男性に体を預け、深い挿入感とペニスが膣にとどまり続ける温もりを感じながら、男性の手があちらこちらを刺激してくるのをたっぷり堪能しましょう。

帆掛け茶臼をしている時の結合部は男性から丸見え。デリケートゾーンのケアを怠ると、ムダ毛や黒ずみが男性の目についてしまいます。

残尿やオリモノなどで不衛生になりがちなデリケートゾーンの臭いにも注意。臭いは上に向かって立ちこめます。デリケートゾーンの真上には男性の鼻があるので、ケアを怠るとすぐにバレてしまうかも。

結合部を見れることは男性にとって、視覚的エロスをかきたてますが、デリケートゾーンのケアを怠ると最悪のデメリットになりかねません。日頃からしっかりとデリケートゾーンのケアをして、いつでも男性を迎え入れる準備をすることが大切。

48手では騎乗位に分類されているものの、対面座位の要素が強い帆掛け茶臼。似たような体位に獅子舞がありますが、帆掛け茶臼は獅子舞の簡易版と言えます。

それでも男女ともに負担が大きく、男性はピストンがしにくいため中級者向きの体位です。

その一方で体の密着感が大きく、深い挿入感と膣の中でうごめくペニスの感触を感じつつ、男性からの愛撫を一方的に受ける帆掛け茶臼はセックスのアクセントにはぴったり。

正常位や騎乗位、対面座位から簡単に移行できるので、こんな方におすすめ。

普段はしないような体位にチャレンジするのもセックスの醍醐味。うまくできたかどうかではなく、より良いセックスを目指して切磋琢磨する男女関係って理想的だと思いませんか？そんな気概をもってチャレンジするのに、帆掛け茶臼はぴったりな体位でしょう。

セックスは一種類の体位をずっとやり続けるだけでなく、複数組み合わせるとさらに満足度の高い時間が過ごせます。新しい体位にチャレンジするだけでなく、体位の順番を入れ替えたりの工夫もおすすめです。