日本人女性の16人に1人が乳がんになります
日本では乳がんにかかる女性が、年々増え続けています。16人に1人は乳がんにかかるとされていて、30歳から64歳の年代ではがんによって亡くなる人の第1位が乳がんです。
乳がんは中高年の人に多い病気ですが、20歳代や30歳代でも乳がんにかかることがあり、30歳代の後半になると乳がんにかかる人が増えていきます。
30歳になったら、乳がん検診を受けましょう
乳がんが増えている原因には、食の欧米化、出産の高齢化などがかかわっているとされていますが、乳がんを予防する方法は今のところありません。
唯一できることは、乳がん検診を受けて早期発見をすることです。30歳になったら、年に1回は乳がん検診を受けましょう。
40歳以降の人にはマンモグラフィ(乳房X線撮影)による検診がおこなわれています。
しかし、若い年代の人は乳腺が発達していてマンモグラフィでははっきり映らないので、超音波検査による検診が推奨されています。
乳がんを自分でみつける「自己検診」
乳房は体から突き出ているので、自分でさわって乳がんを発見することもできます。これを「自己検診」といいますが、入浴したときなどに乳房やわきの下をまんべんなくさわると、『しこり』に気づくことがあります。
また、乳首を押してみると、血液性の分泌物が出たり、ブラジャーに分泌物がついて異常に気づくことがあります。
乳房の気になる症状
- 乳房にしこりがある
- 腕をあげると、乳房に「えくぼ」「ひきつれ」がある
- 乳首から血液性の分泌物が出る
- 乳首にただれがある
- 乳房全体が赤く腫れている
- わきの下にしこりがある
ひとつでも気になる症状があるときは、乳腺外来を受診しましょう。
乳腺の病気にはさまざまなものがあります
乳房に『しこり』ができる病気は、乳がんだけではありません。良性の腫瘍ができる「線維腺腫(せんいせんしゅ)」「葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)」などの病気も多いので、乳腺の専門医にきちんと見分けてもらうことが大切です。
このほか、乳腺が硬くなる「乳腺症」、乳腺に母乳がたまって炎症を起こす「乳腺炎」などの病気もあります。
生理の前になると乳房が張って痛みを感じることもありますが、これはホルモンの変動によるもので心配はいりません。
≪小関淳先生プロフィール≫医師 乳腺外科担当
日本大学医学部卒業。女性医療クリニックLUNAグループでは、唯一の男性医師。泌尿器科前田佳子医師の実の弟。
女性の体や恋愛、セクシャルなお悩み解決をサポートするラブコスメの編集部。商品だけでなく、情報の面からも、女性の笑顔溢れる毎日を応援します。