「月経カップ」という言葉を耳にしたことはありますか？シリコンや樹脂でできた生理用品で、ここ数年で日本でも使う方が増えてきています。

とはいっても、月経カップと言われても、見たことがないとピンときませんよね。今回は産婦人科医の一倉絵莉子先生の監修のもと、月経カップの種類と正しい使い方や消毒方法、「経血は漏れないの？」「痛みはある？」「処女でも使える？」「取れないときどうする？」「中で開かない…」といった、使うときの疑問やメリット・デメリットにもお答えします。

さらに、おすすめの月経カップの選び方をご紹介しますので、購入するときの参考にしてみてくださいね。

月経カップとは、膣内に挿入したカップで経血を受け止める生理用品です。さまざまな呼び名があり、生理カップやスクーンカップ、ディーバカップ、経血カップなど呼ばれることもあり、すべてこの『月経カップ』のことを指します。

海外では既に50年ほど前からポピュラーに使われていて、日本では少しずつ普及しはじめています。

月経カップのメリットは経血が外に出ないため下着を汚す心配がないこと。そのため、ナプキン装着時のムレや掻痒感、独特の臭いなどに悩む必要がなくなり、生理中も快適に過ごすことができます。

月経カップの使用は性行為の経験の有無に左右されないので、処女の方も使えます。ただ、カップを入れるときに指とカップを膣に入れる必要があります。指などを入れたことが無い処女の方には、もしかしたら抵抗感があるかもしれません。

出し入れなどが難しいと感じたら無理に月経カップを継続する必要はありません。

月経カップには、大きく分けて３つのサイズ展開があります。一般的な膣の大きさに対応したレギュラーサイズ、少し膣内が小さめの方に合わせたスモールサイズ。そして、レギュラーサイズでも小さく感じる方向けのラージサイズです。

合わないサイズだと、うまく中で広がらなかったり、それによって隙間ができて漏れやすくなってしまうことも。経血量が多い人は「沢山入るから」と「ラージサイズ」を選ぼうとするかもしれませんが、膣のサイズに合わないと違和感や隙間漏れの原因になります。

経血量についてはこまめに経血を捨てることで対応し、サイズは体に合ったサイズを選ぶようにしましょう。

サイズ以外の月経カップの選び方のポイントとしては、「ステム」と呼ばれる取っ手部分の形の違いがあります。取っ手部分がリング状になったものと、棒状のタイプのものがありますが、初心者にはリング状のものの方が指に引っかけやすく取り出しやすいのでおすすめです。

取り換える頻度が少ないサニタリーカップ（月経カップ）

フルムーンガール　レギュラーサイズ

サニタリーカップ（月経カップ）はスズランをイメージして作られたカップは先端部分を内側におれるため外すときにも漏れない作りがポイント。内側で経血を受け止めるので、ナプキンで気になっていたムレやニオイの悩みも気にならず、取り換える頻度も少なくなって快適に過ごすことができます。また、経血の量や状態を知り体の変化に気が付くことにもつながります。

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初心者さん向けのサニタリーカップ（月経カップ）

フルムーンガール　スモールサイズ

生理用品サニタリーカップ（月経カップ）『フルムーンガール　スモールサイズ』が登場しました！生理は面倒なもの、我慢するもの、毎月やってくるブルーな期間と諦めている方も、一度使うと生理のイメージがまるで変わるかもしれません。フルムーンガール　スモールサイズは、サニタリーライフを変える最小カップ！初心者さん向けの最初のカップです。

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デリケートな部分に使うから、いつでも清潔に！

ムーンクリーンカップ

ムーンクリーンカップは、月経カップ専用の洗浄カップです。折りたためるシリコンカップで、フルムーンガールの消毒や、外出時の交換・洗浄時に便利です。月経カップは、使用の前後にカップをきちんとケアすることが大切。ムーンクリーンカップがあれば、簡単に清潔に保つことができます。

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月経カップは膣内に入れて使いますが、「血液は漏れない？」「膣の中からカップが取れなくならない？」「中で開かない？」など不安に思う方も多いでしょう。実際に着けてみた感想を調べてみました。

上手く装着できれば着けたまま寝ても漏れることはほぼありませんが、カップ部分が膣の中で完全に開いていない場合は経血が漏れてしまうことがあります。月経カップを使い始めたばかりで装着方法にまだ慣れていないという方は、念のためにナプキンやパンティライナーを併用すると安心。

他にも、月経カップのサイズが小さかったり、経血量が多かったりすると漏れてしまうことがあります。漏れを防ぐためにはサイズも含めて自分に合った月経カップを選ぶことが大切です。

「挿入した月経カップが取れなくなったら？」という不安もあるかもしれませんね。月経カップはコツを掴めば簡単に外せるのです。

取り外すときは、まず、骨盤底筋（お臍の下辺り）に力を入れてイキんでみましょう。上手く力が入ればカップ先を膣外1cmくらいまで押し出すことができます。月経カップのステム（先端）部分が指で確認できたら、カップの側面まで指を入れてカップをへこませながら引き出します。

すぐに取れない月経カップを無理やりひっぱり出すと痛みを伴うことがあるため、リラックスしながら骨盤底筋をコントロールするのがポイントです。慣れれば触らずに取り出すこともできるかも。

初めは作業に慣れず、周囲を経血で汚してしまう可能性もあるため、お風呂場などで試してみるのがおすすめです。

まれに月経カップが取れなくなるトラブルが発生します。例えば、長い付け爪や大きなデコレーションパーツ付きのジェルネイルをしている方は膣内を傷つける恐れがあって指を入れにくく取り出せなくなる可能性があります。

他にも、膣の入り口のほうが小さく親指と人差し指を一緒に挿入できないケースや、膣圧が強くてカップをしっかりキャッチしてしまい、カップを引き出しきれないケースも。

もしも自力で取り出すのが難しい場合は、産婦人科を受診して専門家に診てもらいましょう。取り出せなくなるのが心配な方は、ステム部分が棒状ではなくリング状になっているタイプのものがおすすめ。リング状であれば指やヒモをかけられるので、取り出しやすくなります。

ラブコスメで販売している『フルムーンカップ』も、ステムがリング状の月経カップの一つ。すずらんの形をイメージして作られた月経カップです。ステムがリング状なので取り出しやすく、入れるときは先端部分を内側に折りたたんで清潔なまま入れられます。専用の消毒カップも販売されており、お手入れがラクにできるのもうれしいポイントです。

月経カップを装着しているときに、外出先でトイレに行きたくなったらどうすればいいのでしょうか？

タンポンと違って、月経カップは排尿をするときに一々外す必要はありません。そのまま用を足してOKです。また、月経カップは最大8～12時間装着可能なので、カップが満タンにならずにその時間までに戻ってこれるようであれば、外出先でメンテナンスをする必要はありません。

なお一度外して経血を捨てた場合も、膣には自浄作用があるため、カップを再挿入しても大丈夫なのです。ただし、再挿入する前に月経カップを除菌用シートなどで拭くのは避けましょう。かゆみや不快感の原因になる恐れがあります。

「そうは言っても、そのまま再挿入するのはちょっと…」という方は替えの月経カップとケースを持ち歩き、トイレが済んだら交換するという方法もあります。

月経カップの直径は多くのものが4cm～5cm程度。入れるときは小さく折りたたんで入れますが、この時のサイズは1～2cm程度で、ほとんどタンポンと変わりません。

また膣は入り口に比べて中が広い構造になっていますので、4～5cmのサイズでも正しい場所に挿入していれば、違和感や不快感、痛みもほとんどありません。

むしろナプキンを装着したときのかぶれやかゆみなどから解放されて、快適に過ごせるようになります。

もしも、月経カップを装着して痛みや違和感がある場合は、正しい場所に装着できていない可能性があります。一度取り出して挿入し直してみてください。挿入しづらいと感じる方は潤滑ジェルなどを使うとスムーズに挿入することができます。

ラブコスメのモイスチャージェル「ラブスライド」ならスルッと滑るような潤いを与えて、月経カップの出し入れがしやすくなります。

「月経カップがあれば生理中でも温泉に入れるのでは？」と思ってしまいますが、基本的に生理中に温泉に入るのはおすすめしません。

生理中は子宮の入り口が開いているため、菌が入り込みやすくなるためです。また、血液を排出しているため貧血を起こしやすく、入浴中のふらつきの原因になることもあります。

さらに、月経カップが正しく装着されてない場合は、経血が流れてしまうことになり、衛生面のことも考慮するとやはり生理が終わってから温泉に行くのが安心安全です。

月経カップを正しく装着できれば、生理中のお風呂で経血漏れを防ぐのにも役立ちます。生理中のお風呂の入り方については下記の記事も参考にしてみてくださいね。

生理中のお風呂

月経カップを使うときは、経血は漏れないよう正しく挿入することが大切です。月経カップの正しい使い方を確認しておきましょう。

まず月経カップを触る手は常に清潔にしておくことがポイントです。挿入前は必ずハンドソープで手洗いを行いましょう。

月経カップはそのままの状態で挿入するのではなく、カップの部分を指で折り曲げて挿入します。月経カップの折り曲げ方にはいくつか種類があり、Cの字に曲げる『Cフォールド』、カップを凹ませる『パンチダウンフォールド』、『三角折り』などが代表的な折り方です。どの折り方がよいかは個人差があるので、自分に合った方法を選んでみてください。

月経カップを折り曲げたら膣内に挿入し、膣の入り口付近で指を離しカップを開きます。膣内でカップがボコッと開いた感覚が自覚できればOK。人差し指を第一関節ほど膣内に入れ、ステム部分に触れていればきちんと挿入できている証拠です。

挿入後に違和感や不快感がある、落下してしまったということがあれば再度挿入しなおしてみましょう。

月経カップは洗って消毒することで、繰り返して使うことができます。月経カップの消毒方法をご紹介します。

まずは、水道水でカップの隅々まで綺麗に洗い流しましょう。だいたい5秒間ほどを目安にします。

次に月経カップ専用の洗浄剤もしくは低刺激性のクレンジングで汚れを落とします。30秒ほどを目安に、洗い残しがないか確認しながら指を使って丁寧に行いましょう。

カップ側面にある空気穴があるタイプのものは手洗いだけでは汚れが残ってしまいやすいため、歯間ブラシなど細長いものを空気穴に通して洗浄します。また、空気穴周辺をつまんで汚れを浮かせてみるのもおすすめ。

最後に30秒ほど流水で泡を洗い流せば完了です。

生理が終わってしばらく月経カップを使わないときには、煮沸消毒を行いましょう。菌の繁殖を防いで、次回も清潔に使えるようになります。

鍋もしくは洗浄カップを用意し、洗った月経カップを沸騰したお湯の中に投入し10分ほど煮立たせましょう。

煮沸消毒が終わったら、しっかりと乾燥させましょう。水滴が残っていると菌が繁殖してしまう恐れがあります。

乾燥させたら専用の袋に収納し、直接日の当たらない涼しい場所に保管しましょう。

月経カップを使ってみたいけれど、まだ少し不安がある…という方のために、月経カップを使ったことがあるインフルエンサーの『とぅるもちさん』に体験談を教えていただきました。

月経カップの選び方のアドバイスもありますので、是非参考にしてみてくださいね。

とぅるもちさん体験談

月経カップデビューして約半年が経ちました。

まず驚いたのが「経血がほとんど漏れない」ということ！最初はカップの折りたたみ方や挿入の仕方で手間取ったこともあり、ショーツから経血が漏れてしまうことがありましたが、今では、睡眠のために横になっても全く経血が漏れません。
また、デリケートゾーンの不快感もかなり改善されました。基本的にはナプキンを使用しなくていいので、シルエットの出る服も着れるなど、オシャレの幅が広がるのもありがたいです。

スモールサイズ・ミディアムサイズ・ラージサイズで展開しているブランドが多いため、どの大きさにすべきか悩むかと思いますが、自分の膣の大きさについて特徴が分からない方はミディアムサイズから挑戦するのがいいと思います。あまりにも経血が漏れるようであればラージサイズ、膣の中に違和感を感じる方はスモールサイズにサイズチェンジしましょう。

月経カップのデメリットを挙げるとしたら、カップを取り出した時の「ニオイ」が強いことです。外出先では、カップをこまめに取り替えることが難しいため、どうしても長時間膣の中で経血を溜め込んでしまいます。大量の血、ニオイに敏感な方は少し注意が必要です。個人的には「自分の体の中から、こんなにも経血が出ているのか！」と毎回感動できるので、カップの取り替えについて特に苦に感じることはありません。

カップの消毒は電子レンジで行うといいと思います。煮沸はとても面倒なので、専用の洗浄カップを購入することをオススメします。

最初は膣の中に月経カップを挿れるのに抵抗を感じていましたが、練習することで慣れました。自分の膣の仕組みを知るきっかけにも繋がるのではないかと思います。カップがある生活、ない生活では日常生活の快適度が変わったので少しでも参考になれば嬉しいです。

体験談はあくまで応募者の感想です。保証する効果・効能ではありません。個人差がありますのでご注意ください。

月経カップは、しっかり経血を受け止めて漏らさず、ナプキンのような肌トラブルもない快適な生理用品です。洗って繰り返し使えるので、旅行やお出掛けの際の荷物の量を減らせますし、経済的です。ただし、月経カップは着脱時にコツがいりますので、正しい使い方をマスターするには練習しておきましょう。

月経カップはまだあまり日本で知名度が高くなく、ドラッグストアやディスカウントストアでは売っていなかったり、種類が少なくて自分に合ったものが見つからないということも。近くに月経カップを売っている店舗が見当たらないときにはネットで購入することができます。気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。

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