『恋欠女子とバーチャル男子』ストーリーE2

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『恋欠女子とバーチャル男子』ストーリーE2

みんなで作る小説!ストーリーE
恋欠女子とバーチャル男子「AI」との恋愛応援物語



タイトルアンケート

■恋欠女子とバーチャル男子ストーリーE

みんなで作る!恋愛応援小説『恋欠女子とバーチャル男子〜AIがあなたのお悩み解決します〜』が新連載としてスタート!アンケートの結果で行方が変わる、恋愛模様に目が離せない!

不思議なアプリ 「バーチャル男子」の開発秘話を公開します!




タイトルアンケート
アンケート


2017.6.12 up 「もう、言ってしまおう」

挿絵


「茉莉香ってさ、俺のことどう思ってるの?」


耳元で尋ねてきた淳の息が、熱い。


その熱に、私は酔ったようになってしまった。


(えーい、もうどうにでもなっちゃえ!)


 ほかならぬ私自身の声が、頭の中に響く。


 そうだ。もう、言ってしまおう……


「好きだよ」


 ……言った。ついに言ってしまった。


 淳はやっと私を離し、今度は真正面からまっすぐなまなざしを注いできた。


 一瞬、私と淳の鼓動を除いたまわりのすべての音が消えてしまったように思えた。


 とくん、とくん、とくん……


 淳は私から目を逸らさない。


 こんなに見つめて、いったい何を考えているのだろう。


 ふいに、不安になった。


 今、見つめているのは、私がバカなことを言ってしまったからでは?


これは、非難のまなざしなのではないか。何も言わないのは、言わないのではなくて、呆れて言えないのではないか。


「あ、もちろん、幼なじみとしてね」


 私は焦って付け加えた。間に合って、と強く念じながら。


 淳の顔が、ほんの少しだけれど悲しそうに歪んだ。だが、すぐに元の通り、こちらをまっすぐに見据える強い視線を取り戻す。


 あれ? 私、重ねてバカなことを言ってしまったのかな。


「俺は……茉莉香をただの幼なじみだとは思っていないよ」


 怒ったような口調だった。


「え?」


「いつまでも幼なじみでいる気もない。だからこれからは……覚悟してなよ」


「それって、どういう意味?」


「……意外と鈍感だな」


 淳は素早く周囲を確認した。どうやら近くに人がいないことを確認したらしい。


 もう一度私を抱き寄せ、そして……キスをした。


 あっという間のことだった。




2017.6.13 up 「隣にいさせてよ」

挿絵


う、うれしい。


 でも、ちょっと腹も立つ。


 これがキスをされたときの、私の正直な気持ちだった。


 今まで、どこかボンヤリした男の子だと思っていたのに。


 だからきっと、隙だってたくさん見せてしまっていたのだ。


 いきなりキスするような肉食なところがあるんだったら、もっと早く言ってよ!


(あ、言ってたな、そういえば)


 雪奈ちゃんに頼まれて、アイのテストに参加したときにすでに、淳は意外とSなんだってわかっていたのだった。


 ということは、ボンヤリしていたのはむしろ私のほうで……


 うぅ、でも、こんなにいきなり変わることないじゃない。


「ま、茉莉香。大丈夫?」


 淳がこちらを心配そうに覗きこむ。


 頭の中ではいろんなことが駆け巡っていたが、外から見た私は魂が抜けたようにぼーっとしていたのだろう。


「淳、それ、本当?」


「え?」


「淳が私を好きになるとか、本当にそんなことがあり得るの?」


 考えもせずに自分の口から出てきた言葉に、私自身がはっとした。本当にその通りだったからだ。頭のどこかでは、冷静だったのかもしれない。


 格好良くて仕事もできて、モデルとしてもミュージシャンとしても人気で、女の子のファンも多い淳。幼なじみフィルターを通したとしても、ただのスポーツインストラクターの私のことを好きになるなんて、あり得ない。


「やっぱり俺じゃ釣り合わない……?」


 淳の額に不安が広がった。


「ちーがーう!」


 思わず大きな声を出してしまう。どうやったらそんな勘違いができるわけ?


「逆だよ、逆! なんでそんなにかっこいいのって言ってるの! こっちは追いつくだけでも必死なんだよ! ていうか全然追いつけてないし! ちょっとくらい手加減して隣にいさせてよ!」


 気がつくと、周りを歩いている人がこっちを見ていた。思っていたよりも大声だったらしい。


 恥ずかしくなって、口をつぐんだ。




2017.6.14 up 「最初は憧れだった」

挿絵


 私たちは人の少ないエリアに移動し、ベンチに座った。


「まさか、茉莉香が俺のことをそんなふうに思っていたなんて……」


 淳をどう思っていたのかを正直に話すと、淳は照れたように鼻先を掻いた。くっ、こんな何気ないしぐさですらかっこいいのが、ほんとムカつく。


「俺は自分にできることを一生懸命やっていただけだし……自分がどうであろうと、茉莉香のことは別だ。茉莉香が好きだよ」


 そんなにまっすぐに言われると、今抱えているいろんな不安を全部放り出して、踊りだしたくなってしまう。私、こう見えてもけっこう踊れるんですよ。


「わ、私のどこがいいのよ」


 おそらくこの件でもっとも重要だと思うことを、私は尋ねた。


「最初は憧れだったよね」


「憧れ?」


「まだ小学校の頃だけど、バレエをする姿がきれいだなぁと思って。よく庭とかで練習してたでしょ」


「う……ん……」


 私は中途半端に頷く。うれしいけれど、あまりにも昔のことだ。申し訳ないけれど、素直に喜ぶことはできない。


「でも今は違う」


 そんな私の気持ちを察したのか、淳は即座に付け加えた。


「今はどちらかというと性格だよね。思っていることをポンポン言ってくれるのがうれしい。俺、おとなしい子って苦手なんだよね。日本人の血が半分しか入っていないせいか、空気を察するとか苦手で」


(まあ、言えていないこともたくさんあったけどね……)


 と内心で思いつつ、納得はできたので頷いた。


確かに恋愛以外では、いろんなことを遠慮なくずけずけ言っていた。「淳がデザインしたバンドロゴ、センスが微妙。ていうか、ださい」だとか。ちなみに、私の意見のせいで淳のデザインは却下され、ダンジョーのデザインに変わったのだった。


「茉莉香は気が強いイメージがあって、自分から積極的に好きにならないとイヤなんだろうなと思っていた。だから、きっと俺が思いを告げてもなびかないだろうなって。それでなかなか伝えられずにいたんだけど」


「そんなことないよ」


 淳は頷いた。


「うん。この間のテストでそんなことはなかったんだってわかった。茉莉香のことを改めてよく知れた気がしたな」


 淳はすかさず、私の両手を自分の両手で包みこむようにして握った。


「好きだよ、茉莉香。昔からずっと好きだった」


「淳……」


 うれしかった。涙が出そうだった。


 でも、だめだ。


言わなきゃ。伝えなきゃ。


 私は、淳とは付き合えないって。


「わ、私……」


 何も言わないうちに、淳にまたキスされた。


 唇が離れたとき、私は泣いていた。


「淳のことは好き。でもやっぱり今のままじゃ、淳とは付き合えないよ」




2017.6.15 up 「君じゃなきゃダメなんだ」

挿絵


「えっ、どうして? 俺……何か悪いことしてる?」


「淳は……悪くない……」


 私は手の甲で涙を拭いながら言った。


「これは私のほうの問題。今のままじゃ……これからもずっと付き合っていける自信がないの」


このままじゃ、付き合っても淳に劣等感を抱き続けてしまう。そのせいで、楽になりたくて気持ちが離れていくことだって考えられる。


「淳に比べて私は……」といつまでもウジウジしている自分を嫌いになりそうな気もする。


そんなのはいやだ。対等に、笑って付き合いたい。格好いい彼と付き合えるというだけで、舞い上がれない。


「だから俺がやっていることと茉莉香は無関係だよ……って言っても、茉莉香は納得しないんだろうな。昔から納得したことじゃなければ動かなかったし」


 淳は溜息を大きく吐いて座り直した。


「今だって、一緒にいると不釣り合いな気がして、何でも言い合える幼なじみなのに、遠くなっていく気がするときがある。それを寂しく思うときもあるよ」


 私はいつまでもぐずぐず泣いていた。私って、こんなタイプだったっけ。カラっとしているとまではいかなくても、もっといろんなことに気楽に向き合える性格だったはずなのに。


 淳はしばらく何か考えていた様子だったが、


「あのさ」


 と体ごとこちらを向いた。


「何も挑戦してこなかったことがコンプレックスなら、これから挑戦すればいい」


「でも、これからバレエを始めるのは……」


 私は肩を落とした。


 いくら経験があるかといって、20歳を超えてから本格的にバレエを始めるなんて、無茶だ。


「べつに本格的なバレエだけが道ってわけじゃないだろ。ダンサーというジャンルで考えれば、もっといろんな種類があるんじゃないの。バレエの経験がある人は、比較的ほかもダンスも覚えが早いって聞いたけど」


 淳には芸能関係の友人もいたはずだ。その中でもきっとダンス関係の友人から聞いたのだろう。


「茉莉香がコンプレックスを解消すれば俺と安心して付き合えるっていうのなら、俺は全力で応援する。毎日、茉莉香のことで頭がいっぱいなんだ。やっぱり俺、茉莉香じゃないとダメなんだよ」




2017.6.16 up 「私、がんばってみる」


淳は続けた。


「自分に自信がないことを死ぬまで引きずるの? もっと自信を持てるようにがんばろうよ。茉莉香のバレエ、すごくきれいだよ。今だって現役みたいなものだろう。体はなまっていないし、受け入れてくれるところはあると思う」


「……うん」


 私も、弱気にはなっていたけれど、それはそれとして単純な人間だ。


 目が肥えているであろう淳にそこまで言われると、どんどんやる気になってきた。


(この人といつまでも笑い合いたい。卑屈にならずに、ずっと一緒にいたい)


肌も髪も磨いてきれいになったんだ。内面にも自信を持ちたい。


「……淳。私、がんばる。がんばりたい」


 顔を上げた私の額に、淳はまたキスをしてくれた。


挿絵

***


 私は芸能界でも有名なダンサーが集まる、日本トップクラスのダンススタジオへの所属を目指すことにした。


 淳の提案だった。さすがに怖気づいたが、「このぐらいしないと、淳には合わないかも」と決心した。


 そんな高レベルのスタジオだから、所属するのには当然のようにテストがあった。1年に一度、毎年春に行なっている。


 テストなんて、もう何年も受けていない。スポーツクラブに登録するときは、面接をして、実技を披露しただけで採用が決まった。あれは採用を前提に実力を確認したものに過ぎないので、テストとはいいづらいだろう。


 試験を受けて、落ちたらどうしよう……実力をつきつけられるのは、逃げ続けた自分を突きつけられることのようでもあり、正直怖かった。


でも挑戦しないでいたら、その分だけ苦しみが長引くのだ。


(もうコンプレックスに悩みながら何もしないでいるのはいやだ。どういう結果になったとしても、せめて挑戦したんだと胸を張れるようになりたい)


 とはいえ、ブランクがある状態かつ、そのテストに向けた基礎のない状態でいきなり受けるのは無謀だった。


 そこで、まずは一年みっちりと学校に通い、専門家について学ぶことにした。


 これまで趣味らしい趣味もなかったので貯金はそこそこあったし、親も、


「あんたが本当にやりたいというんなら……」


 と応援してくれた。


 学校の候補は二つあった。


ひとつはアメリカにある。淳にはほとんど会えなくなるが、実力は間違いなく付く。私の英語は流暢とまではいかないが、日常会話ぐらいなら喋れる。ダンスを習うなら問題はなさそうだ。


 もうひとつは東京にあった。レベルはアメリカほどではないが、低いわけではない。淳と頻繁に逢えることがモチベーションにも癒しにもなるだろう。


 さて、どうしよう……




シーズン1終了

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タイトルアンケート


● 希沙羅 さん
自分磨きをして綺麗になって欲しい。


● Naru_m☆ さん
髪も肌も磨いていたので少し自信を持って素直になって欲しい。


● ??? さん
「なんでそんなにかっこいいのよ!こっちは追いつくのに必死なんだから!ちょっとくらい手加減して隣にいさせてよ!」


● 仏ビーム さん
卑屈にならない様に女性に自信をもたせる台詞。


● ろあ さん
かわいらしい発言


● たんきー さん
「俺は茉莉香のこと好きだよ」とストレートに言って見つめてほしい。


● まるちゃん さん
手をにぎる


● ??? さん
淳「……やっぱり俺じゃ釣り合わない…?」 淳がイケメンすぎてかっこいいです!


● 麻里奈 さん
男性に「いつまでも幼馴染でいるのは嫌だな」言ってもらいたいです。


● 沙昂子 さん
「俺はマリカをただの幼馴染みだとは思ってないから……覚悟してなよ?」と宣戦布告される。


● かすみ さん
毎日きみのことで頭がいっぱいだよ


● ボルシチ さん
実践で使えそうなセリフも盛り込んで欲しい。


● star810 さん
お前じゃないとダメなんだ


● ずちゃん さん
ドキドキするセリフ


● 裕子 さん
一緒にいると、自分が不釣合いな気がして・・・何でも言い合える幼馴染なのに、何かこう、遠くなっていく気がする・・・ちょっと、寂しいなって思うときがある・・・


● ??? さん
優しく抱きしめる


● ??? さん
自分に自信が無いことに対し、「それは前のことだろ。死ぬまで引きずるの?もっと自信をもったほうがいいんじゃないかな。」






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