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■同居美人プロジェクトAストーリー1



2016.1/12 up 「さぁ、歓迎会だよ」


おでん

私、名取千織と上塚想子ちゃんは、まずは「ビューティ道場」なるところに下見に行くことにした。


 

想子ちゃんが勢いでOKしてしまい、私もつられてしまったけれど、やっぱりこういうことは事前にきちんと確認をしておくべきだろう。


メンバーの中に男性がいる、どころか私たちのほうが少数派ならなおさらだ。


 

酔いが覚めてすっかり冷静になった想子ちゃんも賛成してくれた。


 

あちら側の代表として連絡先を交換したおでん屋台のお兄さん――篠村敦さんといった――に電話でそのことを話すと、もちろんかまわないとのことだった。


 

次の日曜日、私と想子ちゃんはビューティ道場の最寄りだという駅で、迎えが来るのを待った。都心のターミナル駅からひとつ離れただけのそこは、賑やかで、二人して何となく気遅れしてしまう。

「待ったー?」  

やってきたのはメイクアップ・アーティストの有本悠さんだった。帽子をかぶり、サングラスをかけているのは顔バレ対策だろう。実際、私たちも間近に来るまで彼だとわからなかった。


 

歩き始めてすぐに、意外なほど静かな住宅街に入った。


どこもあまり変わり映えのしない住宅街を5分ほど進んで着いたのは、ほんわかしたカステラみたいな色合いと形のマンションだった。カリスマたちが住むぐらいだからもっと高級そうな建物をイメージしていたのだが、どこか庶民的な感じがする。


「入って、入って」


 

悠さんに促されて玄関で靴を脱ぐ。


まず通されたのはリビングだった。


「おー。先週ぶり」


「ゆっくりしてって」


 

おでん屋台で会った人たちが何人かいて、声を掛けてくる。休日なだけに、仕事が休みな人が多いのだろう。


「お邪魔します……」


 

私と想子ちゃんはぺこりと頭を下げた。


 マンションは3階建てで、それぞれの階に3部屋ずつ、合計9部屋があった。そのほか

1階にはリビング、2階にはバスルームとベランダ、3階にはもうひとつバスルームがある。


何だかおかしなつくりなのは、もともと1階と2階に一世帯、3階にもう一世帯が入る建物だったのをリフォームしてつなげたからだそうだ。


 

悠さんはそれぞれの階の共用部分を見せてくれながら、まるでもう住むことが決まったみたいに使い方や使う際のルールなどを説明してくれた。

「駅徒歩5分、コンビニは3分。かなり便利な立地だけど、9人なら家賃も格安なんだ」


 

聞いてみると、確かに安かった。ここなら通勤も楽になりそうだ。いつもより二十分は余計に寝られる。朝の二十分の価値は大きい。


でもどうせ環境を変えるなら、その時間をもっと別の、自分を磨く何かに充てたほうがいいのでは……


(あれ? 私、なんでもう住む気になってるの?)


 

気づいてはっとする。有本さんのトーク術に、ついその気になってしまったのだろうか。


 

ひととおり見て回ってリビングに戻ってくると、テーブルに料理が並んでいた。


さっきまではいなかったカリスマたちもテーブルについている。5、6……有本さんを入れると、7人全員いた。


「よし、時間ピッタリ」


 

テーブルの横に立っていた料理研究家の池部宗一郎さんが、有本さんに向かって親指を立てる。


「さぁ、歓迎会だよ」


 

池部さんは私と想子ちゃんに空いている席を指した。


さっきは気付かなかったけれど、ロールカーテンの向こうのキッチンで料理をつくっていてくれたようだ。


「え、でも……私たち、まだ住むと決めたわけじゃ……」


「いいよ、それでも。住むことになったら歓迎会、そうじゃなかったらただのお食事会ってことで。どちらにしろ僕たちは週に一度はこんなふうにみんなで集まって、僕の料理を食べるからね」


 

私と想子ちゃんがあたふたしている間に、カリスマたちは自分たちでどんどん飲み物をついだり、取り皿を分けたり、食事の準備を始めてしまう。


「何飲む?」と誰かに聞かれたので、「ウーロン茶、お願いします……」と答えた。


「みんな、飲み物行き渡ったー? じゃあ、いただきまーす!」


 

池部さんが音頭をとると、みんな声を合わせて「いただきます」と返した。どうやらごはん関係を仕切るのは彼の役目のようだ。


「い、いただきます……」


 

私もつられた。


 

ふと、思考が止まる。


(あれ……これ、いつぶりだろう)


「いただきます」って誰かに言って、ごはんを食べるのは。


 

ずっと一人暮らしだったから、ずいぶん長いこと、言っていなかった。




2016.1/12 up 「私、ここに住みたい」



 

テーブルの上の料理はとりたてて豪華というわけではなかったものの、どれも素朴で、体に染み入るようなおいしさだった。


 

チキンの出汁煮、ポテトサラダ、かぼちゃのポタージュ、まぐろのプチステーキつきサラダ、あさりごはん……食べながら、何となくだけど池部さんはこの料理を私たちのことをきちんと考えてつくってくれたのではないかと思った。


いかにも歓迎会といった「よそゆき」すぎる料理では、私たちが緊張してしまうから。

隣の想子ちゃんも、少し動きは硬いけれど箸を動かす手は止まっていない。


「この肉、美味い!」


「宗一郎、俺、ごはんおかわりしてもいい?」


 

おいしいごはんに、テーブルはさっき以上に賑やかになる。


(楽しい……)


 

お腹から、あたたかさが全身に広がっていくようだ。


「おいおい、お客さんが来ているんだから、ちゃんと自己紹介しなきゃダメだろ」


 

騒がしいテーブルを収めてくれようとした人は、確か松垣洸太さんというスタイリストだった。雑誌で見たことがある。


「じゃあ洸太、お前からね」


 

と有本さんが言うと、「えっ」と松垣さんが慌てた。


 

こうなるのは私にも予想できた。松垣さんは意外と天然ボケなところがあるようだ。


「えーっと、松垣滉太です。スタイリストやってます」


 

お箸を握りなおして、松垣さんが私たちに頭を下げる。


 

そのまま時計回りに進めていこうということになった。


「有本悠でーっす。もう説明の必要はないよね?」


有本悠さんのいかにもチャラそうなウィンクつきの挨拶のあとは、エクササイズ・インストラクターの平野井大樹さんの番だった。彼のことは知らなかったけれど、今、全国で話題になっているインストラクターだという。今度、書籍も出すそうだ。


「平野井大樹です! 楽しくて結果も出せるエクササイズを目指してます!」


 

一瞬、ぽかんとしてしまった。声が大きかったのもあるけれど、それだけじゃない。


 

平野井さんはエネルギーの塊のような人だった。それに当てられてしまったのだ。


 

次は池部さん。


「ごはん、おいしいですか? まだまだありますから、たくさん食べて下さいね。あっ、池部宗一郎です」


 

なんというお母さんキャラ。向かい合っているだけで心がほんわかしてくる。


 

恋愛小説家の福生正光さんはそれとは対照的だった。


「福生正光だ。私のことを知りたかったらネットで適当に検索してくれ」


 

こちらをちらりと一瞥だけして、あとはポテトサラダを肴に日本酒をちびちびやっている。


「俺は篠村敦。はい、二人が今、食べたいものはこれだよね」


 

コミュニケーション・アドバイザーの篠村さんは、私たちがそれぞれ食べたいものをピタリと当ててお皿に取ってくれた。想子ちゃんと二人で目を見合わせる。どうしてわかるんだろう。


「いきなりそんなに驚かせちゃダメだろう」


苦笑いしつつ間に入ったのは、ちょっとシブい感じの男性だった。いい年の取り方をしていると、私のような人生経験の浅い人間でもわかる。


「小島泰明です。ウェディング・プランナーです」


「あなたが……」


 

つい呟いてしまったのは、名前だけは何度か見たり聞いたりしたことがあったからだ。


 

最後に私たち二人も自己紹介をした。


 

小島さんはちょうど私の隣の席ということもあって、それからもさりげなく私たちに気を使ってくれた。お茶を注いでくれたり、誰かからの質問に答えられずにいるとうまくほかの話題に変えてくれたり……。そういうことを「いかにも」という気負いもなく、ごく自然にやってのける。


 

失恋直後じゃなければ、恋に落ちていたかもしれない。


「なぁなぁ、せっかくだからさ、千織ちゃんと想子ちゃんが引っ越してくるタイミングで俺たちも部屋を替えない? いい気分転換になるよ」


 

食事が終わりかけた頃、篠村さんが皆に提案した。


 

あれ? 住むことが前提になっているんだ、と思ったけれど、もう口を出そうとは思わなかった。


 

ここのあたたかさと楽しさを知ってしまったから。


 私、ここに住みたい。


 

篠村さんが割り箸で即席でつくったくじ引きを、まずは私と想子ちゃんが引く。続けて男性陣も一本ずつ引っぱった。


 

私たちの隣の部屋になったのは……




2016.1/13 up 「自信がつけば きれいになる」



  

私は3階の端の部屋で、隣は平野井大樹さんだった。



 

平野井さんをちらりと見る。彼は満面の笑顔を返してきた。

「よろしくー!」

「よろしく……お願いします」

 

心の中で小さく溜息をついてしまった。

昔から体育会系の人はちょっと苦手だった。テンションの高さが噛みあわないことが多い。

 

それに今回はべつに気になっていた人がいたから、なおさら少しがっかりしてしまった。

(できれば小島泰明さんの隣になりたかったな)

 

カリスマたちは小学校で席替えの発表があった直後みたいに無邪気に騒いでいる。黙っていた私と想子ちゃんのほうが逆に目立ってしまいそうだった。

「これで終わりじゃありませーん!」

 

ぱんぱんと手を叩く篠村さんは、さながら先生だ。

「心機一転ということで、みんな一言ずつこれからの抱負や目標を発表して」

「えー」「聞いてねぇよ」などのブーイングが起こるが、篠村さんは気にしない。

「こういうのは突然なのが大事なんだよ。深く考えたらよけいなノイズが入る。加えて、口にすることで覚悟が決まるんだ。はいっ、じゃあ洸太から」

 

どうやらさっきと同じ順番で進めるらしい。

「えっ、お、俺っ!?」

 

たじろぎはしたが、彼は案外あっさり答えた。

「再来年の神戸コレクションの、チーフスタイリストに選ばれる!」

 

きっと普段から頭の中にあるのだろう。

 

カリスマたちは皆、松垣さんと同じように決意表明をしていった。

 いよいよ私たちの番だ。

 

いうべきことはもう決まっていた。みんなが話している間に私も考えていた。

 

みんなの視線が注がれる。

 

恥ずかしい。でもここでがんばらないといけない気がした。昨日と今日、同じ気持ちでいて何かが突然変わるなんてことはあり得ない。変わります、変えますと周囲に宣言すれば、それだけでまず環境が変わる。変わりたかったら、まずは自分に変えられるものを変えなければいけないのだろう。

「私は……痩せたいです。痩せてきれいになりたい」

 

少し声が震えてしまったが、言えた。

「がんばれよ」「応援するぞ!」とあちこちから声がかかる。

 

うれしかった。

「俺の経験からいうと、痩せればそれだけできれいになるわけじゃない。でも、痩せて自分の好きな自分に近づけば自信がつく。自信のある女性はきれいになる。まずは無理をしないで少しずつ痩せて、少しずつ自信をつけていこう。自信がつけば体質も変わるからね。俺の隣の部屋になったことだし、協力するよ」

 

平野井さんが言ってくれた。論理的な話の組み立て方が、少し意外だった。……失礼だな、私。

 

想子ちゃんは「美人だとは思われなくてもいいから、もう少しだけ華やかになりたい」だった。

「そこはやっぱり美人を目指そうぜ」

 

有本さんがツッコミを入れる。

 

こうして、食事は結局「歓迎会」になった。私たちがビューティ道場を出るころには、外はすっかり暗くなっていた。

 

そして、引っ越しの日がやってきた。



2016.1/14 up 「きれいになれますか?」



  

引っ越しは1日ですべて終わらせてしまおうということになっていた。

 

午前中は私、午後からは想子ちゃんだ。

 

もともと一人暮らしだったし、これからは電化製品も必要なくなるので、荷物はかなり少なかった。といってももちろん私一人で何とかなる量ではなく、トラックに運び入れるときには引っ越し屋さんに手伝ってもらった。

 

新居に運び出すときには、カリスマたちが力を貸してくれた。みんなすでに自分たちの部屋の交替は終わらせていたようだ。

 

大きな荷物は男性陣にお願いして、私は小さめの段ボールを持つ。

 

だが、

(き、きつい……)

 

もともと体力がないのは自覚していたが、3階まで上がるのを何度も繰り返しているうちにすっかり疲れてしまった。

 

みんなに申し訳ないと思いつつ、リビングの椅子に腰かけてひと休みさせてもらう。

(うぅ……いかにも体力がありそうな体型なのに……)

 

スリムなカリスマたちが軽々と荷物を運ぶ様子を見ていると、男女差があるのはわかっていても恥ずかしいような気持ちになってくる。

(がんばらなくちゃ!)

 

やけに重く感じる腰を上げて、荷物運びを再開した。

 

終わった。

 

とりあえずすべての荷物が、自分の部屋におさまった。荷解きはまだだけど、それはもう少し休んでからやろう。

 

段ボールに寄りかかって、大きく溜息をつく。疲れた。

 

そのとき、誰かが部屋をノックした。

「はい、どうぞ」

 

答えると、平野井さんが顔を覗かせた。

「ちょっと、いいかな」

「あ、はい」

 

まだ「恥ずかしい」と感じる以前の散らかり方だったので、部屋に入られることに抵抗はない。

「ちょっと聞きたいんだけさ……これまで結構無茶なダイエットしてきたんじゃない?」

「……どうして突然?」

 

怪訝そうな顔をしてしまったのが自分でわかる。

「傍(はた)からでも、かなり体力がないのが見てとれたからさ。無謀なダイエットをした後って、わかりやすく体力が落ちるんだ」

 

平野井さんの前では適当にごまかすのは難しそうだったし、そもそも適当にごまかす理由もない。私は素直にこれまでのダイエットについて話した。

「一日1200から1500カロリーぐらいまでに摂取カロリーを落として、油と炭水化物はできるだけ摂らないようにしました。お腹が空いたときにはノンカロリーのゼリーとかでごまかして……」

「運動は?」

「最初はやっていたんですけど、だんだん面倒くさくなってきてやめちゃったんです」

「面倒くさいというよりは、疲れやすくなってできなくなったんじゃない?」

 

そうかもしれない。正確にいえば、すぐに疲れるから面倒くさくなったのだ。

「千織さんはいちばんよくない方法でダイエットをしちゃったね。カロリーだけにこだわって摂取量を減らすのは、最初は痩せるんだけど、そのうち代謝が悪くなってどんどん痩せにくくなる。ダイエットを止めてからも当分は代謝量が低いままだから体力もなくなるし、体がエネルギーを蓄えようとするから少し食べただけでも太りやすくなる」

 

うすうすそんな感覚はあった。前と同じ量を食べても、何となく太りやすくなっているような……。気のせいじゃなかったんだ。

「ちょっといいかな」

 

平野井さんが、体を触ろうとした。いやらしい目的ではないとわかっていたので、そのまま応じる。

 

腰や二の腕を撫でて、彼は眉をしかめた。

「やっぱり、筋肉が落ちきってる。このままじゃ、体がかわいそうだ」

 

かわいそうと聞いて、胸の奥がきゅっと痛んだ。

 

確かに私は、体の悲鳴を何度か聞いたように思う。夜中、あまりの空腹に目が覚めてしまったとき。オフィスの階段を上がり降りするとき。

 

平野井さんの顔に、ふわりと笑みが浮かんだ。

「大変な思いをしてきたんだね、お疲れ様。これからはもっと体をいたわってあげよう」

「いたわる……」

 

不覚だった。

 

泣きそうになってしまう。

 

まるで言葉で、優しく、丁寧に抱きしめてもらったみたいだった。

「それでも、きれいになれますか?」

「もちろんだよ」 

 

平野井さんは大きくうなずいた。



2016.1/15 up 「一歩一歩近づいていく」



   

翌日、仕事が終わると平野井さんと一緒にトレーニングウェアを買いに行った。

「まずは体力をつけることから始めよう。ダイエットの基本だよ。代謝が上がって痩せやすくなる」

おでん

 

とはいえ、いきなり激しい運動はよくないそうだ。

「いきなり大変なことをしても続かないからね。最初は確実に続けることを第一に考えるんだ。すぐに結果が出ることは、それを失うのも早い」

 

それは以前のダイエットでよくわかっている。

「ちゃんと自分のものにしたいのなら、一歩一歩近づいていかないといけないんだ」 ということで、毎日少しずつジョギングをすることになった。

残業があったとしても大抵は8時には帰宅できるから、帰ってきたらすぐに着替えて家を出、近所の公園まで走る。平野井さんが仕事でいないことも多かったけれど、ほかのカリスマたちが見ているからサボることはできなかった。

だけど私はきっと、誰も見ていなくてもサボらなかったと思う。

「ジョギングが終わったら、カレンダーにシールを貼るといいよ。貼る瞬間や、シールが並んだのを見る瞬間の達成感は、続けていく上での大きな原動力になる」

 

その通りだった。ハートの形のシールが増えていくたびに、明日もがんばろうと前向きになれる。こんな単純なことで、と笑い出したくなった。

 

雨で外に出られない日は軽い筋トレをした。

 

家に帰ってくるとついビールの1本も飲みたくなるけれど、池部さんが特製のササミ料理を用意していてくれるので、そんな気持ちもすぐに吹き飛んだ。池部さんも仕事で留守のときがあったけれど、そんなときは材料とレシピを残しておいてくれた。

 

そんな生活が二週間ほど続いた、ある夜のこと。

 

ジョギングから帰ってシャワーを浴びた私は、リビングでくつろいでいた。ほかには平野井さん、池部さん、小島さん、そして小説家の福生さんがいた。

 

つけていたテレビのコマーシャルのタイミングで、小島さんが話しかけてきた。

「千織さん、最近顔色がよくなったみたいだね。大樹の指導の成果がもう出てきたのかな」

「えっ、そうですか」

 

自分ではよくわからないだけに、誰かに指摘してもらえる――それも少し気になっている小島さんに――のはうれしかった。

「ふん」

 

福生さんが鼻で笑いながら緑茶を啜る。

「たかだか二週間ちょっと試しに体を動かした程度で褒めていいのか。そんな甘いことをしていたら、この先もっと厳しくしたときにあっさり折れるかもしれないぞ」

 

場の空気がすぅっと冷たくなったのがわかる。

この二週間で福生さんのことも少しずつわかってきた。彼は何でもかんでも斜めから見ては、形がいびつだと文句をつける天才だ。なぜそんなことをするのかはわからないけど、とにかく関わらないのがいちばんなのだろう。

でも、

「あの、福生さん……」

 

関わらないのがいちばんだとわかっているのに、反論しようと口が勝手に開いてしまった。福生さんから見れば「試しに体を動かした程度」でも私にとっては十分がんばっていることだったし、協力してくれる平野井さんや池部さんにも失礼だと思った。

 

だが、私より先に福生さんにもの申した人がいた。

 

福生さんとその人は、じつはあまり仲が良くないと聞いている。

 

その人は……





シーズン1終了

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